健康コラム

夏の睡眠不足にご注意!

まだまだ暑さが厳しい日々…「寝苦しくて仕方がない」「夜中に目が覚めて睡眠不足」と悩まれている方も多いのでは?
睡眠不足が続くと、夏バテだけでなく、秋以降の様々な心身のトラブルにもつながります。
秋を元気に迎えるためにも、今のうちにより良い睡眠環境を整えましょう。

 

 
 

睡眠は心と体のメンテナンスをする大切な時間!

私たちは、夜寝ている間に、身体と脳の疲れやストレスを回復し、体温の調整、ホルモン分泌の調整、記憶や感情の整理、免疫機能の調整などを行って、心と体をメンテナンスしています。 しかし現代は、深夜や早朝にまで活動するようになり、睡眠時間が短くなっている人も多く、その結果、疲れやすさ、集中力や注意力の低下、イライラ感など、日常生活に支障が出てくるだけでなく、自律神経や免疫機能にも影響し、高血圧、糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病など、様々な影響を及ぼしています。子供の場合は、脳の機能の低下だけでなく、脳の発達自体にも悪影響があることが分かっています。

良質な眠りはホルモンによって決まる!

睡眠ホルモン「メラトニン」と幸せホルモン「セロトニン」

メラトニンは睡眠と覚醒のリズムを調節し、自然な眠りを誘う作用があるため、「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。

眠りだけでなく、成長ホルモンの分泌を促し、優れた抗酸化作用により細胞の新陳代謝の促進、疲労回復など、病気の予防やアンチエイジングなど様々な働きを持っています。

メラトニンは、主に光によって調節されるため、夜中に強い照明の中にいると分泌が抑えられ、睡眠のリズムを乱し、眠りの質も低下します。年齢を重ねると朝早く目覚めたり、夜中に何度も目が覚めたり、若い時より睡眠時間が減ってくるのは、年齢とともにメラトニンの分泌量が減るためです。

メラトニンの原料となり、生成に欠かせないのが、脳内の情報伝達物質「セロトニン」。セロトニンは、朝覚醒時に自律神経に働きかけて脳を覚醒させるため、うまく分泌できないと、やる気の低下、集中力の低下、怒りっぽくなる、疲れやすくなるなど、身体や精神状態の乱れにもつながります。セロトニンは、必須アミノ酸の「トリプトファン」を原料に作られます。

日中、太陽の光を浴びてセロトニンの分泌を活性化させることで、夜に、メラトニンがスムーズに分泌され、ぐっすり眠れるのです。

 

成長ホルモン「寝る子は育つ」

成長期に骨格や筋肉の発達を促すだけでなく、免疫機能を強化したり、傷ついた細胞の修復をしたりと、寝ている間に心身をメンテナンスする重要な働きを担っています。朝起きた時、体がだるい、疲れが取れないなど感じるのは、眠れていても、成長ホルモンが十分に分泌されていないからかもしれません。

コルチゾール「覚醒準備」

日中の活動のために眠りから覚めさせる、天然の目覚まし時計のようなホルモン。
ストレスに対抗するホルモンでもあるため、ストレスが大きいと分泌量が増え、眠りを妨げます。

良質な眠りのためのポイント 

バランスの良い栄養をしっかり摂る

睡眠に欠かせない「メラトニン」は、必須アミノ酸「トリプトファン」を原料に、体内で「セロトニン」を経て合成されます。必須アミノ酸は体内では合成できないため、食事から摂る必要がありますが、トリプトファンだけでなく、ビタミンB6やその他の必須ビタミンや必須ミネラルも必要になります。
良質な睡眠のためには、必須栄養素をバランス良く摂ることが欠かせません。

夏でも湯舟に浸かる!

38~39℃のぬるめのお湯に10分程度ゆっくり浸かりましょう。就寝1時間半~2時間前に入るのがポイント。

適度な運動をする

咀嚼、ウォーキング、ジョギング、踏み台昇降などのリズム運動は、セロトニンの分泌を促します。朝のウォーキングは、朝日を浴びてセロトニンの分泌が促され、夜のメラトニン分泌もスムーズに!

寝る前の食事をやめる!

お腹いっぱいの状態で就寝すると、夜中に目が覚めたり、睡眠の質が低下しす。夕食は就寝の2時間前までに済ませましょう。

朝食は抜かない

胃腸が動くことで、心も体も目覚めます。カロリーはほどほどに、栄養をしっかり摂りましょう。

寝る前の食事をやめる!

お腹いっぱいの状態で就寝すると、夜中に目が覚めたり、睡眠の質が低下しす。夕食は就寝の2時間前までに済ませましょう。

寝る前のスマホやパソコンはやめる!

モニター画面の明るい光を見ていると、睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されにくくなります。寝る前のスマホやパソコンは控えましょう。

残暑を乗り越え、秋を元気に迎えましょう!